慢性肝炎とは
What is chronic hepatitis?
慢性肝炎とは、B型やC型の肝炎ウイルスが感染することで肝臓の細胞が破壊され、肝臓内に生じた炎症が6か月以上続いている状態です。慢性肝炎の経過は長く、数年程度から、場合によっては数十年にも及ぶこともあります。
慢性肝炎になると倦怠感や疲れやすさ、食欲不振などが現れます。
多くの場合、自覚症状のないまま進行することが多く、一部の患者さんでは継続的な炎症が少しずつ肝臓を傷つけていき、ついには肝硬変(肝臓の重度の線維化)や肝不全、ときには肝臓がんになることがあります。
B型肝炎、C型肝炎は飲み薬で治る時代になりました。
図1
図1は慢性肝炎・肝硬変の腹腔鏡画像です。慢性肝炎はおもにB型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルスを原因として起こる肝臓の病気です。肝炎が進行すると肝硬変となり、食道静脈瘤(図2)や肝がん(図3)などの重大な合併症を引き起こします。
このように慢性肝炎は恐ろしい病気です。いままではウィルスの駆除にはインターフェロンという注射を使用していましたが、これは副作用も強く(発熱や血球細胞が減ったり、うつ病になったりします)、なにより注射をするために定期的に通院していただく必要がありました。
しかし、最近、B型、C型のいずれの肝炎ウィルスも飲み薬によって駆除できるようになりました。これによってインターフェロンのような注射をしなくても慢性肝炎は治療できます。
当院ではB型、C型慢性肝炎の治療を消化器病専門医がおこなっております(この治療は消化器病専門医もしくは肝臓病専門医しかおこなえません)。慢性肝炎でお悩みの方は、どうぞお電話でご相談ください。